【塾の見解】 中3化学 中和(問題2解答)

イオンの数に注意しよう

中和問題2の解答です。水酸化バリウム水溶液中の陽イオンと陰イオンの数の比が1:2であることと、硫酸の水溶液中の陽イオンと陰イオンの数の比が2:1であることをしっかり押さえておきましょう。

 

次の実験について下の問題に答えなさい(イオンを答えるときはイオン式で)。

【実験】

① 40㎤の水酸化バリウムに中性の状態のBTB溶液を入れた。

② ①に硫酸を加えていくと30㎤加えたところで水溶液の色が変化した。

③ ②にさらに硫酸を加えると再び水溶液の色が変化した。

 

【問題】

(1) ①のときの水溶液の色は何色になるか。

青色

 (2) ①のときの水溶液に含まれているイオンをすべて答えよ。

Ba²⁺,OH⁻

 (3) ①に20㎤の硫酸を加えたときの水溶液の色と,水溶液中のイオンを答えよ。

青色,Ba²⁺,OH⁻

 (4) ②のときの水溶液の色は何色か。

緑色

 (5) ②のときの水溶液に含まれているイオンを答えよ。

イオンは存在しない

 (6) ③のときの水溶液の色は何色か。

黄色

 (7) ③のときの水溶液に含まれているイオンをすべて答えよ。

H⁺,SO₄²⁻

 (8) この実験で使用した水酸化バリウムと硫酸が同体積のとき,それぞれの水溶液に含まれるイオンの数の比を答えよ。

水酸化バリウム:硫酸=3:4

 (9) (3)のとき水溶液中にもっとも多く含まれるイオンは何か。

OH⁻

 (10) ③のとき水溶液中にもっとも多く含まれるイオンは何か。

H⁺

 

発熱や電流の大きさにも注意

中和反応には発熱が伴うため、上記の問題では(4)のときが最も水溶液の温度が高くなると考えられ、これは塩酸と水酸化ナトリウムによる反応でも同様です。

実験の設定によっては、水溶液に電極を差し込んでおいて流れる電流の大きさについての問題が出題されることがあります。この場合硫酸と水酸化バリウムの反応では、水溶液が中性のときに流れる電流が最も小さくなるのですが、そのときの電流が0mA となることに注意が必要です。またこのことに関してはその理由を問う問題まで発展する可能性があることに留意しておきましょう。