リアス(式)海岸のでき方は
いっしょにやってくるものは
『リアス式海岸のでき方と地形の特色を書きなさい』
これは平成元年の福島県立高校入試の社会で出題された問題です。どちらかといえば理科の地学分野の問題に近いような気もしますが、当時の他都道府県の傾向から「リアス(式)海岸」「フィヨルド」「扇状地」「三角州」等については説明問題が出題される可能性を感じられたことから、塾としてもこれらの問題に対応するための演習を行っていました。ちなみに当時は、理科の地学分野の問題として「河岸段丘」「海岸段丘」のでき方と地形の特色についての記述演習も必要でした。ゆとりとかいうキャッチフレーズのもと、こうした問題の出番がなくなって久しいのですが、そろそろ復活してもよさそうな気がします。
さて、冒頭の問題です。塾では、過去問は常に問題演習の対象となります。ある日のこと、生徒の解答をチェックしていたH先生が突然の爆笑。笑いが止まらないまま
「先生、見てくださいよ」
と、冒頭の問題に対するI君の解答を指さします。そこに書かれていた答えは
『やませといっしょにやってくる』
一瞬の間を置いての大爆笑です。
「そうかぁ、やませが吹くとリアス式海岸ができちゃうんだ」
と言えば、H先生は
「でもこれ三陸海岸がリアス式海岸だってことは押さえてますよね」
「うん。三陸海岸にはやませがポイントだという意識はあるんだね。笑える間違いだけど見込み有りだね」
正解は『谷の発達した山地が沈降してできた出入りの多い海岸』でした。