【塾の見解】日本の気候 雨温図①

気温・降水量のポイントを使い分け

日本の気候は「南西諸島の気候」「太平洋側の気候」「日本海側の気候」「瀬戸内の気候」「内陸の気候」「北海道の気候」の6つの気候区に分けられます。四季の変化がはっきりしていて気温のグラフの見た目()が似ていることから、冬(特に1月)の気温を確認することがポイントとなります。また日本の雨温図における降水量については150200mmを超える月があれば「降水量が多い」と判断しておけばよいようです。

 

南西諸島の気候

日本の気候で冬場の気温が20℃近くになるのはこの気候だけです。このため夏と冬の気温の差は小さくなり温度のグラフの傾きも緩やかです。降水量のグラフは少ない月でも100 mmはあり、多い月は250 mmを超えるなど年間を通して多くなっています。

太平洋側の気候 

日本の雨温図の問題を考えるときの基準となる気候です。気温のグラフについては日本型の温帯であると判断すること以外にポイントはありませんので、降水量が決め手となります。「夏に雨が多い」よりも「梅雨の時期(6,7)と台風の時期(9,10)に多い」と具体的に押さえておくようにしましょう。

日本海側の気候

太平洋側の気候と同様に気温のグラフにポイントはないのですが、この雨温図は冬場の降水量(降雪量)が異常に多くなっていますので判断に困ることはありません。高校入試において日本の気候で冬期の降水量が200 mmを超える雨温図が出題されるのはこの気候だけです。

瀬戸内の気候

「一年中温暖で降水量が少ない」ことが特徴とされる気候です。1月の気温が5℃前後であることと、降水量が200 mmを超える月がないことを確認するようにして下さい。

内陸の気候

「降水量が少なく夏と冬の気温の差(年較差)が大きい」のが特徴とされている気候です。雨温図を一見すると「瀬戸内の気候」と似ているのですが、1月の気温が0℃を下回っているかどうかを確認することでどちらの気候かを判断することになります。

北海道の気候

1月と12月の気温が0℃を下回るのはこの気候だけですので気温だけで判断することができます。北海道については雪が多いイメージがあるのですが、高校入試の問題で冬期の降水量が比較的多めの北海道の雨温図が出題されたことはあっても、この気候で「日本海側の気候」のように極端に冬期の降水量が多くなるような雨温図が出題されることはないようです。

 

次回は福島県の高校入試問題の過去問から日本の天気の雨温図の問題を検討してみます。