どっちもどっちだよね

Mr. Smith vs 泳ぐ人

ある日、解いていた問題を間違えてしまったMさん、

「またスミスさんだ!」

それにつられるように隣の席のYさんも

「私にもスミスさんが襲ってきちゃった」

と同調する。

「スミスさんて誰?」

と尋ねると、Mさんが答えて言うには

「スミスさんは髪の毛が荒れてるんです」

「………」

意味をつかみかねているとYさんが

「毛荒れスミスさんですよ」

「はぁ?」

「だからぁ、ケアレスミスしちゃったってことです」

『何だよぉ、君たちィ。私の文学的な掛詞(かけことば)を「オヤジギャグ」とか言ってるくせに、君らの方こそ立派なオヤジギャグじゃないか!』と心の中で叫んだのですが、やられっ放しはプライド(?)が許さないので、Mさんがアクビをした瞬間を逃さずに

「泳ぐ人が襲ってきたのかい?」

と逆襲。Mさんの反応は

「えっ?」

するとあきれ顔でこの会話を聞いていたAさんが

「スイマー(睡魔)に襲われたって言いたいんじゃないの」

とボソッと呟く。

『おおっ、わかってくれた君はエライ!』と思っていたところにAさんの一言

「どっちもどっちだよね」