【塾の見解】数学における文章問題の読み方

文章問題読解のための表現集を作ってみよう

数学の文章問題を解いていくためには,問題文の読み方が大切になります。国語的に文章の意味が理解できなければならないのはもちろんなのですが,数学では数学独自の読み方を要求される場合が多いので,文章のどの部分に注目すべきなのかを意識するためのトレーニングが必要となってきます。もっとも意識しなければならないことは,数や量,得点,金額,面積,体積(容積),長さ(距離),速さ,時間,割合,倍率など,問題文の中に出ている数字は,基本的に,加法,減法,乗法(累乗を含む),除法のいずれかの形で式の中で使われるということです。そこで問題文読解の大きなポイントとなるのが,加減乗除のそれぞれを示すことになる表現(日本語)です。たとえば,

【加法】 「和」,「合計」,「全部」,「全員」,「合わせて」,「より多い」,「増えた」

【減法】 「差」,「より少ない」,「減った」

【乗法】 「倍」,「%」,「割」,小数

【除法】 分数

などがその代表的な表現ですが,日本語を言い換えることで,加法と減法,乗法と除法が入れ替わったりすることもあります。また,「同じ」,「等しい」といった直接的な意味を表す日本語以外でも,「~は」や「~すると」,「~したところ」といった表現が等号(=)のサインになることが多いのは,みなさんも何となく気づいていたことなのではないでしょうか。一問一問をコツコツと解いていくことはとても大事なことですが,その努力を次の問題へとつなげていくためにも,問題演習に取り組む中で,上記のような加減乗除や等式であることを示す表現を拾い集めて,自分専用の『文章問題表現集』のようなものをまとめておくことが文章題を読み解いていくための手がかりになるかもしれません。

 

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