【塾の見解】福島県立高校入試 英語①(その2)
入試問題で問われるものは
前回の続きです。
[中学校3年間の思い出についてのレポートを作成するためのメモ]
・キャプテンの仕事の多くは大変だったが、部員のみんなが助けてくれた。
・キャプテンとして全力を尽くせたことで、私は強くなった。
・部員がつらい時は、いつも励ました。
・お互いに助け合うことが大切だということを学んだ。…A
Thanks to them, I could do my best as the captain. That made ① . When my team members had a hard time, I always encouraged them. ②
(1)『①に入る適当な英語2語を書きなさい』
(2)『②にメモAの内容を表す英語を1文で書きなさい』
解答は
(1) me strong
(2) I have learned that helping each other is important.
でした。
(1)は「キャプテンとして全力を尽くせたことで、私は強くなった」を「キャプテンとして全力を尽くせたことが私を強くした」と読み替えることができるかどうかがポイントなのですが、make A B(AをBにする)の問題の中では頻出のパターンになります。英文の第5文型はその構造自体が重要なためどうしても出題したくなる文型なのだろうとは思うのですが、残念なことに中学校の英語の学習範囲では使える動詞が限られていることから日本語の解釈の部分で難易度を上げようとしているようです。
(2)はメモAの日本語をそのまま英訳する問題ですがこの問題の正答率は16.5%で、部分正答率が24.3%でした。得点が部分点となった受験生の多くは、おそらく過去形の英文を書いて減点されたものと考えられるのですが、この問題をきちんと正解できたかどうかは今後の英語学習の上で大きな差となりかねない気もします。現在完了形は日本語にはない表現だけに正確には理解しにくい面があるのですが、だからこそ出題されやすいということにもなります。英語の問題では動詞に関する問題が多くなりますから、現在完了形に限らず英語の時制については常に意識するようにしたいところです。
ところでこの問題には「あなたは中体連が終わって部活を引退したからといって、それまでに学んだことが過去のことになってしまうのですか?」という問いかけも感じられたりしませんか。