【塾の見解】 中1化学 記述問題
分散して掲載していた「中1化学 記述問題」を一括して掲載しました。
一問一答式の問題は基本事項の用語等を押さえるための演習問題としては有効なのですが、理科の場合にはその内容を問われる場合が多くなることから、用語の意味や実験・観察についての説明問題を意識した学習に取り組む必要があります。覚えたつもりの基本事項でも、記述問題になったときにうまく説明できないケースは決して少なくはありません。理科の学習は暗記するだけではなく、一つ一つの内容の十分な理解が大切になります。
中1化学の学習内容を記述問題形式にして掲載してみます。頭の中で考えるだけでなく実際に説明を書いてみることで記述のポイントが見えてきます。思うように説明が書けないときには、教科書等を参考にしてどのように表現すればよいのかを自分の力で考えてみましょう。
- 物体とは何か説明しなさい。
- 物質とは何か説明しなさい。
- 金属に共通の性質を5つ答えなさい。
- 質量とは何か説明しなさい。
- 密度とは何か説明しなさい。
- 水に浮く物質にはどのようなことがいえるか説明しなさい。
- 上皿てんびんの使用方を説明しなさい。
- 有機物とは何かについて説明しなさい。
- 有機物が燃えるとどうなるか説明しなさい。
- 上の9.の結果から何がわかるか説明しなさい。
- 気体のにおいのかぎ方を答えなさい。
- 気体を集めるとき最初に集めた気体はすてるのはなぜか説明しなさい。
- 二酸化炭素について①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
- 酸素について①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
- 水素について①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
- 1 アンモニアについて①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
- アンモニアを発生させるとき、試験管の口を底よりもわずかに下げるのはなぜか説明しなさい。
- 水上方置換法で集められる気体について説明しなさい。
- 上方置換法で集められる気体について説明しなさい。
- 下方置換法で集められる気体について説明しなさい。
- 窒素について説明しなさい。
- 塩素について説明しなさい。
- アンモニアの噴水の実験で①注意点、②噴水が起こる理由、③使用する試薬とその変化およびその結果から判断できることは何か説明しなさい。
- ろうとを使用するときの注意点を3つ答えなさい。
- 物質が水にとけているといえるのはどのような状態のときか説明しなさい。
- 溶質とは何か説明しなさい。
- 溶媒とは何か説明しなさい。
- 溶液とは何か説明しなさい。
- 水溶液とは何か説明しなさい。
- 飽和水溶液とは何か説明しなさい。
【解答例】
- 物体とは何か説明しなさい。
使う目的や形、大きさをもつ「物」
2.物質とは何か説明しなさい。
物体をつくっている材料の種類
3.金属に共通の性質を5つ答えなさい。
金属光沢をもつ、電気をよく通す、引っ張ると細くのびる、たたくとのびてうすく広がる、熱をよく伝える
4.質量とは何か説明しなさい。
物質そのものの量で、上皿てんびんや電子てんびんではかる。
5.密度とは何か説明しなさい。
1㎤あたりの質量で単位はg/㎤。 4℃の水を1g/㎤としている。
6.水に浮く物質にはどのようなことがいえるか説明しなさい。
密度が1g/㎤より小さい。
7.上皿てんびんの使用方を説明しなさい。
水平な所に置き針が左右に等しくふれるようにする。はかる物より少し重そうな分銅をのせる。
8.有機物とは何か説明しなさい。
炭素を含む物質。
[注]炭素や二酸化炭素は炭素を含むが有機物とはいわない。
9.有機物が燃えるとどうなるか説明しなさい。
炎を出して燃え、二酸化炭素と水ができる。
- 上の9.の結果から何がわかるか説明しなさい。
有機物には炭素と水素が含まれている。
- 気体のにおいのかぎ方を答なさい。
保護眼鏡を着用し、容器を近づけすぎないようにして、手であおいでかぐ。
- 気体を集めるとき最初に集めた気体はすてるのはなぜか説明しなさい。
はじめのうちは試験管などの中にあった空気が出てくるため。
- 二酸化炭素について①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
①石灰石や貝殻にうすい塩酸を加える ②少しとける ③大 ④下法置換法または水上置換法 ⑤石灰水を白くにごらす。水にとけると酸性を示す。
- 酸素について①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
①二酸化マンガンにオキシドール(過酸化水素水)を加える ②とけにくい ③大 ④水上置換法 ⑤物質を燃やすはたらきがある。[注]酸素そのものは燃えない。
- 水素について①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
①鉄や亜鉛などの金属にうすい塩酸や硫酸を加える。[注]銅は反応しない ②とけにくい ③小。[注]物質の中で密度が最小 ④水上置換法 ⑤空気中で燃えると水になる
- アンモニアについて①発生方法、②水へのとけ方、③空気に対する密度の大小、④気体の集め方、⑤特有の性質を答えなさい。
①塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜ合わせて加熱する ②非常によくとける ③小 ④上方置換法 ⑤鼻をさすような刺激臭がある。水溶液はアルカリ性を示す
- アンモニアを発生させるとき、試験管の口を底よりもわずかに下げるのはなぜか説明しなさい。
発生した液体が試験管の加熱部に流れて試験管が割れるのを防ぐため。
- 水上方置換法で集められる気体について説明しなさい。
酸素、水素、二酸化炭素などの水にとけない、またはとけにくい気体。
- 上方置換法で集められる気体について説明しなさい。
アンモニアのように水にとけやすく、空気よりも密度が小さい気体。
- 下方置換法で集められる気体について説明しなさい。
二酸化炭素のように水にとけやすく、空気よりも密度が大きい気体。
- 窒素について説明しなさい。
空気中に約5分の4含まれ、空気よりわずかに密度が小さく、無色、無臭で水にとけにくい。
- 塩素について説明しなさい。
黄緑色で刺激臭をもつ。水にとけやすく空気より密度が大きい。有毒で殺菌・漂白作用がある。
- アンモニアの噴水の実験で①注意点、②噴水が起こる理由、③使用する試薬とその変化およびその結果から判断できることは何か説明しなさい。
①かわいた丸底フラスコを用いる ②アンモニアが水にとけると体積が激減してフラスコ内の圧力が小さくなるため ③フェノールフタレイン溶液・赤色に変化する→アルカリ性
- ろうとを使用するときの注意点を3つ答えなさい。
液はガラス棒を伝わらせて入れ、ろ紙の8分目以上入れないようにする。ガラス棒はろ紙が重なっているところに当てる。ろうとのあしのとがった方をビーカーのかべにつける。
- 物質が水にとけているといえるのはどのような状態のときか説明しなさい。
液が透明。 液の濃さがどこも同じ。 時間がたっても液の濃さがどの部分も変わらない。
- 溶質とは何か説明しなさい。
液体にとけている物質。
- 溶媒とは何か説明しなさい。
溶質をとかす液体。
- 溶液とは何か説明しなさい。
溶質が溶液にとけた液全体。
- 水溶液とは何か説明しなさい。
溶媒が水である溶液。
- 飽和水溶液とは何か説明しなさい。
物質がそれ以上とけることができなくなった状態の水溶液。